朗読劇「言葉に架かる虹」を通して伝えたいこと

ある日突然、失語症という“見えない障害”に直面する可能性があります。


それは、日常の会話がままならなくなるばかりか、仕事や生活そのものが一変し、深い孤独と自己喪失の闇に包まれる出来事です。
特に20代から50代という働き盛りの人々が、突然の発症で職を失い、経済的な困難に追い込まれる厳しい現実もあります。

朗読劇「言葉に架かる虹」には、まさにこの失語症と闘う当事者たちが自らの声で、輝く姿を描きました。
演者である失語症の当事者たちは、現役のキャリア官僚であった方、舞台で名を馳せた俳優甲子園で活躍した高校球児など、多様なバックグラウンドを持つ人々です。

朝日新聞でも紹介され、彼ら一人ひとりの人生がどれほど激しく変わったか、その中でどれほどの努力を重ね、再び社会とつながろうとしているかが明らかになりました。

朗読劇「言葉に架かる虹」 の物語の中心には、失語症当事者のための朗読教室に新たに参加したユウスケがいます。
彼は、明るく前向きな当事者たちの中で孤立し、「キラキラと前向きな当事者に、自分の喪失感が分かってもらえるとは思えない」と吐露します。
そんなユウスケに講師のユリコが提案したのは、「障害者当事者兼起業家」「当事者兼ミュージカル俳優」という、まさにキラキラした当事者像を代表する二人の話を聞いてみることでした。
輝いて見える彼らには果たして喪失感がないのか?彼らが自らの強い当事者像を発信する理由は何か?そこには、失語症を通じて見つけた共通の思いが込められています。

「見えない障害」の現実を社会に知ってもらいたいと願っています。

失語症は誰にでも突然訪れる可能性のあるものでありながら、その理解はまだまだ足りていません。


人知れず孤立し、心の中で喪失感と闘いながらも言葉を取り戻そうとする当事者たち
──彼らの姿を伝えるために、このクラウドファンディングを進めました。

長いクラウドファンディングと朗読劇の制作、レッスンなど、厳しい状況もありましたが、皆様の応援があったからこそ乗り越えることができました。
皆様の応援が大きな力となり、素晴らしい作品を作り上げることができました。

このプロジェクトを通じて、失語症の啓発ができたことや、関わる方々とのさまざまな学びがあり、共に高まり合えたことに心から感謝しています。これからの広がりに希望を感じています。

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